明治天皇御上陸碑はJR森駅のすぐ北隣の海岸からさらに海に入ったところに大きな石碑が建っています。これが明治天皇御上陸碑です。
北海道の本格的な開拓が始まった1872年、南部に偏っていた開拓地を北海道中央部にも広めるため、函館から札幌までを結ぶ馬車用の道路、札幌本道が着工されました。
同年、函館~森間の45.2kmが開通すると森に全長255m、幅38mの木製の森桟橋が完成し15トンの開拓使付属船稲川丸をもって森~室蘭間に定期航路が開かれ、森村は旅人等の往来で大変賑わいました。
1881年には明治天皇が北海道御巡幸の際、室蘭より海を渡りこの桟橋に上陸され、これを記念して明治天皇御上陸碑が建てられました。この森~室蘭間の定期航路は途中16年間の中断の期間がありましたが半世紀の長きにわたって続きました。
しかし1928年に長輪線(現在の室蘭本線)の開通に伴い乗客が減少し定期航路は廃止され森桟橋も使われなくなり、森桟橋跡地には朽ち果てた橋脚材が数十本とその先端に明治天皇御上陸記念碑が残るだけの状態となっています。