静岡県道60号南アルプス公園線を井川ダムより北上すると畑薙第一ダムに到着する。大井川では畑薙第一・第二ダム・井川ダムと連続する3ダムが同じ中空重力式を採用しており、こうした例は日本で唯一のものである。
畑薙第一ダムは南アルプスの荒川岳・赤石岳・聖岳などへの登山の基点ともなり、南アルプスへの玄関口の一つである。南アルプス登頂のための登山客や秋の紅葉(11月上旬から中旬にかけてが見ごろ)を楽しむ観光客で春や秋はにぎわう。畑薙第一ダムより上流は南アルプス国立公園の区域内であり、マイカー規制が実施されている。このため、ダムより上流へと行くためには基本的に徒歩となるが、二軒小屋などには山小屋やロッジがあり、これを管理する東海フォレストの送迎バスが畑薙第一ダムから二軒小屋までの間を一日1往復から3往復している。また、ダム下流にはアルプス赤石温泉白樺荘があり、ここを拠点とする登山客や観光客も多い。