赤城山、榛名山と共に上毛三山の一つに数えられる妙義山は、白雲山・金洞山・金鶏山・相馬岳・御岳・丁須ノ頭・谷急山などを合わせた総称で、南側の表妙義と北側の裏妙義に分かれている。特に下仁田側から眺望できる金洞山(標高1094m)は別名中之嶽と呼ばれ、親しまれてきた。奇岩がいたるところに見られる妙義山の中でも中之嶽の景色は、中腹を巡る第1石門から第4石門を始め、ロウソク岩・大砲岩・筆頭岩・ユルギ岩・虚無僧岩といったユニークな名前の岩石群は日本屈指の山岳美と讃えられている。石門巡りコースは中之嶽神社が発着点となっている。妙義山東面中腹には、白雲山を御神体とする荘厳な妙義神社が建立されている。江戸時代には火伏せや雷除けの霊験があると信じられていた。白雲山の北東に妙義富士がある。
妙義山は安山岩の溶岩、凝灰岩、礫岩で出来ており、いまから700万年前の噴火で出現した火山が、その後の風化・浸食が火山内部まで達したことで現在のような険しい岩峰の尖った荒々しい山容になったものと考えられている。その奇観から日本三大奇勝の一つに数えられており、また国の名勝に指定され、日本百景にも選定されている。